職場や日常生活での「苦手意識」を乗り越えるためのヒントを紹介します。

誰でも「あの人は苦手だな…」と感じることがあるものですが、この感情の多くは、脳の「思い込み」が作り出すものです。この「苦手意識」が表情や態度に現れると、相手にも伝わり、関係が悪循環に陥ってしまいます。
しかし、仕事の場面ではそのままにするわけにもいきません。今回は、苦手意識を解消し、より円滑な人間関係を築くための3つのアプローチをお伝えします。

1. 「接近反応」を使ってすぐ行動する

脳は、「すぐに始める行動=快」「後回しにする行動=不快」と判断する傾向があります。楽しいことには自然と手が伸びる一方で、嫌だと思うことはつい後回しにしがちです。この特性を活かして、苦手な人との接触も「できるだけ早く行動する」ことで脳が拒絶反応を起こす前に対応することが大切です。少し早めに挨拶をする、会話を切り出すなど、素早く動くことで、自然と気持ちが楽になります。

2. 挨拶を活用し「接触頻度」を増やす

脳は、「接触頻度」が高いものに対して親しみを覚えやすい特徴を持っています。日常の場面で相手に会ったらすぐに挨拶をするなど、意識して接触の回数を増やすことが、苦手意識を薄めるのに役立ちます。

短い挨拶や軽い会話を繰り返すことで、相手への印象が少しずつ変わっていきます。毎回長く会話する必要はなく、短時間でも頻繁に接触を持つことがポイントです。これにより、自然と苦手意識が和らいでいきます。

3. イメージトレーニングで心を和らげる

苦手な人と話すときに緊張や不安を感じることがあるなら、イメージトレーニングを試してみましょう。例えば、相手の頭の上に自分の好きなキャラクターが浮かんでいるところを想像するなど、心を軽くするイメージを作ることで、表情も自然に柔らかくなります。非言語的なサインは相手にも伝わりやすいので、穏やかな心持ちで接することは、良好なコミュニケーションの第一歩です。


実体験から得た学び

私も「接近反応」を実践した経験があります。あるクライアントの課長は非常に細かい指摘をされる方で、他の営業も接触を避けがちでした。私は毎回、笑顔で「こんにちは!」と挨拶をすることを心がけ、積極的にコミュニケーションを図りました。最初は厳しい言葉を受けることが多かったですが、次第に相談を持ちかけてくれるようになり、最終的には信頼関係を築くことができました。

後にSBT(Super Brain Training)を学び、脳の仕組みを理解することで、当時の行動が「接近反応」として効果的だったのだと改めて実感しました。


まとめ

「苦手意識」は、私たちの脳が無意識に作り出すものですが、それを意識的に変えていくことは可能です。重く考えず、ちょっとした行動を楽しみながら、今日から試してみてはいかがでしょうか。人間関係をより豊かにし、快適な環境を作るための一歩として、ぜひ実践してみてください。